投資家教育
長期投資のために資金を用意出来ますか?
投資市場は非常に変化しやすく、長期的に投資することが自分の金銭的目標を達成することに役立つのかと、疑問を持つ投資家もいます。しかし過去のデータを見れば納得出来るはずです。1900-2000年のいくつかの研究データによれば、世界株式は配当金を含め米ドルで年利9.2%の利益を生み出しています。また同時期に、世界各国の国債が4.4%の年間利益率を生み出しています。前世紀には、世界大戦、ハイパーインフレ、大恐慌などがあった事を忘れてはなりません。もちろん、株式市場はひとつの方向に動くことはあり得ません。例えば、もし2000年に投資を始めていたら、2010年末までは一桁の運用益しか得られていません。しかし過去のデータを教本とすれば、長期投資に不安を抱くべきではないでしょう。
ICPの終了直後に積立の停止や解約をしない方が良いのは何故か?
あなたが何か投資関連商品に投資しているならば、時間は考慮すべき非常に重要な要素です。保険会社への支払いを賄うための費用は、プランの初期に重点を置いています。さらに、早い段階での解約には、保険会社は非常に高い手数料を課します。投資関連商品の利益を最大限に享受するためには、ICP終了後に即座に積立の停止や解約をせず、継続することが重要なのです。
初めて投資を始める方へ6つのシンプルな提案
1. 自分のリスクプロファイルと貯蓄目標を明確にする
投資市場には必ずリスクが存在します。ですから投資においては、浮き沈みの激しい市場に対する心の準備が必要です。
だからこそ自身のリスクプロファイルを理解し、自分に合った投資戦略を選択する事が重要なのです。さらに、自分の貯蓄目標を明確にすることも不可欠です。
退職後の生活を考えて25年後に貯蓄を使うのであれば、より長期的な資産形成のため、より高いリスクを伴う投資戦略を選択することも可能です。
2. 可能であれば長期投資を前提にする
投資市場は時にジェットコースターのように動きます。投資を続けていく中で、資産を損失する場合もあるでしょう。
しかし長い目で見れば、株や債券への投資は、現金で持ち続けているよりも、より良い利益を得られる事がわかるでしょう。
3. グローバル市場に投資する
20年前に比べると現在の投資家は「東」により注目しています。2000年以降、新興国とASEAN(東南アジア諸国連合)はより起伏が激しいながらも先進国市場よりはるかに多くの利益を生み出しています。
もしリスクを受け入れられるのであれば、米国や欧州のような従来の市場にに加えて、新興国市場に投資すべきでしょう。
4. 大衆は常に間違っている
時に投資市場は理不尽なものです。投資家は短期間での利益を目指して短期的な投資部門や市場に走りがちです。
リスクを理解せずに大衆の動きを真似ると、結果的に思いがけない災難を被るでしょう。2000年のドット・コム企業の破産は良いお手本です。
5. 過去の運用実績は将来の運用を保証するものではない
過去の運用実績は将来の運用の参考にはなりません。優れた実績はファンド・マネージャーの優れた株の選別能力によるものでるか、もしくは運が良いというだけの話です。
株式市場全体が落ち込んだ場合、優れたファンド・マネージャーでさえ市場の下落を免れることはできないでしょう。
6. 積立投資は救われる
不安定な市場に多額の資産を投資すると、不安になる日々が多いかもしれません。積立投資は市場の最高値と底値の落差を軽減できます。
上昇傾向の市場では、市場全般より投資で得られる利益も小幅になるが、対照的に下降気味の市場では損失も少なくて済む傾向にあります。
積立投資または一括投資のどちらが良いか?
浮き沈みの激しい市場での投資によって不安を感じるならば、積立による投資がその不安を和らげられます。積立投資であれば購入のタイミングを決める必要がなく、価格の乱高下による影響を最小限に抑える事ができます。
一方で、一括投資は、投資のタイミングが非常に重要です。市場の周期が最高値での投資は、一括払いをする投資家にとって大災難となります。定期的に積立する投資家の利益は、上昇傾向の市場で一括投資をする投資家に遅れを取るかもしれないが、
同時に一括投資よりリスクを軽減できるのです。2007年9月から2009年2月にかけての金融危機の時期に投資をしていたと仮定した場合、毎月USD50を積立投資していたら33%の損失となっていたでしょう。同じ金額を一括で投資していたら44%の損失を被ったことになります。ですから、長期的に高いリスクに耐えられるのであれば一括投資は良い選択でしょう。しかし一括投資と比べて積立投資は短期的市場の乱高下に対して資本を守る事が可能です。
投資市場でしてすべきこと、またすべきではないこと
自分のリスクプロファイルを理解しよう
投資市場はある程度のリスクを含んでいます。自分の投資においてリスク超過を防ぐために損失のパーセンテージを理解しよう。
利益を追い求めてはいけない
高いリターンは魅力的だが同時にリスクも高い。暴落する市場で自分の我慢の限界を超える投資金金額が下落した場合、何が起きるのか想像してみよう。
低いリターンでは魅力的でないかもしれないが、潜在的リスクを考慮するならベストな選択と言えるかしれない。
パニックを起こしてはいけない
市場は常に上下に動くものです。時に下落した市場が回復するのに時間がかかる場合もあります。そのような時にパニックになって投資先を売却してしまうと、市場の低迷で損失を取り戻せないでしょう。
緊急時の資金を投資につかってはいけない
予測できない事態や緊急時に備えていくらかの資金を手元に残しておくべきです。これらの資金は投資に使ってはいけない。さもなければ緊急事態が起きた時に好ましくない価格で投資商品を売る事になってしまうでしょう。
短期的な株式市場の動きを予測することは難しい。しかし、10年~20年の長期で見れば投資市場は上がる事を過去のデータが証明しています。
市場を追ってはいけない
世界や投資市場には計り知れない不確実性があります。専門家でも底値を正確に捉えられる保証はありません。定期的な積立投資は投資の乱高下を軽減する事ができます。
分散投資をしよう
分散投資をすれば、あらゆる要素がポートフォリオの利益をいくらか減らす事があるかもしれません。下降する市場においては損失を抑えることができるでしょう。異なる投資資産は異なる市場で異なるパフォーマンスを持つのです。
アドバイスを求めよう
投資を理解するために、アドバイスを求めましょう。投資顧問会社(IFA)はリスク許容度を判断し、目的に合った資産形成の戦略をアドバイスするでしょう。
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